Ｃ Ｄ
ギターアンサンブルをするときに参考になりそうな、ＣＤなどの音源を紹介します。
いきなり矛盾したことを言うようですが、編曲物を演奏する場合は原曲を聴いて研究した方がいいと思います。
編曲は原曲の変換であり、もともとのエッセンスは原曲につまっているからです。
ここで紹介する音源は、本当に参考程度に聞いてくれればいいと思います。
Ｌ．Ａ．Ｇ．Ｑ．
The Los Angeles Guitar Quartet
ロサンゼルス・ギター・カルテットは世界でも数少ないギターカルテットの一つ。
作曲家としても有名なＡ．ヨークが加入していたことでも知られる。
メンバーの曲を中心に全１６曲が収録されている。
特に注目すべきは尺八の入った「荒城の月」。ギターで日本の琴に近い音を見事に再現している。
コレアの「スペイン」も面白い。
ブランデンブルグ協奏曲 Ｊ．Ｓ．バッハ
Amsterdam Guitar Trio
アムステルダム・ギタートリオによるブランデンブルグ協奏曲。
２番、３番、５番、６番の全楽章を収録。
基本はプライムによる三重奏で、５番には鍵盤楽器のチェンバロが入っている。
ギターによるバッハがとてもよく合うことに改めて気付かされた。
５番のチェンバロソロは秀逸である。
四季 Ａ．ヴィヴァルディ
Amsterdam Guitar Trio
ヴィヴァルディの四季全曲を収録。
プライムによる三重奏。
原曲に忠実な編曲でありながら編曲物にありがちな違和感は全く感じない。
冬の第１楽章などの速弾きは文句のつけようがない。
普段あっさり聞き逃してしまう第２楽章も、ギター版になるとその美しさに驚かされる。
管弦楽組曲 Ｊ．Ｓ．バッハ
Brazilian Guitar Quartet
バッハの管弦楽組曲１番〜４番まで全曲を収録。
ブラジリアン・ギターカルテットはPaul Galbraithによって結成されたカルテット。Galbraithはチェロやギタロンのようにエンドピンついてその下に共鳴箱をつけた８弦ギターで演奏することで有名。このアルバムは、８弦ギター２本、普通のプライムギター２本で演奏されている。
さすがに原曲の金管楽器の迫力には負けるが、原曲がフルートの第２番は全く違和感がない。
ドーブレのテクニックにも注目。
カルメン
Tetra Guitar Quartet
プライム４本によるカルメン幻想曲。他にＥ．サティのグノシエンヌなどを収録。
ギターらしい編曲で、撥弦楽器のよさを十分に引き出している。
音量ばかりを求め、迫力が足りないと嘆く前にぜひ聞いてほしい一枚である。
